ふるさと納税の本質

1.ふるさと納税を導入した目的と経緯及びシステム
表面上の導入目的は、人口の多い自治体と人口の少ない自治体との住民税の格差が大きいので格差の縮小を図るというものとして導入したが、人口が多ければ住民サービスにも多くの費用が必要となり、一律には言えないことから、真の目的は、別なところにあると思われる。
導入の経緯は、前菅総理大臣が平成2年総務大臣時代に総務省に持ち込んだもので、住民税に関するものなので自治税局が担当し、検討したところ住民税体系を歪めるという問題があり、局長が強く反対をしたところ、菅総務大臣は局長を左遷してまで強引に実施させたというものであった。
ふるさと納税のシステムは、納税の名称を付けているが、納税ではなく、他の自治体への寄付と寄付に伴う返礼品及び寄付から2,000円を除いた金額が翌年の住民税から控除できるという3つのことを組み合わせたシステムで、実質2,000円の負担で、返礼品が受け取れるというものである。
2.寄付をした場合のメリット・デメリットをそれぞれの立場で考えてみる。
寄付をした方とその居住自治体
実質2,000円の負担で返礼品が受け取れることが寄付をした個人としては、大きなメリットであり、ふるさと納税のうたい文句でもある。寄付をした金額から2,000円を引いた金額が翌年の住民税から控除されるので住民サービスが低下することはデメリットと考えなければならない。
寄付を受けた自治体では、寄付により使える資金が増えることや返礼品を使うことで産業振興につながることがメリットと考えられるが、寄付を集めるために返礼品がエスカレートすることがデメリットと考えられる。
政府としては本来、自治体で必要な資金は政府に申請して交付するものだが、このふるさと納税は、自治体同士で地方税の取り合いをさせて高見の見物という構造だと感じる。政府が進めている緊縮財政の政策の一つがふるさと納税であり、そのために住民税の体系が歪んでしまっている。
強引に導入した菅内閣から岸田内閣に代わったこともあり、衆議院総選挙が終わり落ち着いたら歪んでいるものは早期に修正を求めたい。

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